妊活中に必要な食事とは?栄養素の働きについても徹底解説
私たちの身体は、毎日食べたものから作られます。妊活中の身体づくりにおいて食事はとても重要です。
妊娠中は、胎児のために多くの栄養素を必要としますので、妊娠前から健康に良いとされる食事を心がけましょう。
「これを食べれば妊娠する」といった食品や食事は存在しません。
妊娠しやすい身体をつくるためには、高タンパク・低糖質の食事を摂りながら、足りない栄養素はサプリメントで補っていくことが大切です。
ここでは、妊娠に必要な栄養素とその働きについてご紹介します。
妊活中に必要な食事の栄養素と働きについて
妊活中は栄養バランスの整った食事を三食しっかりとることが大切です。妊活中で必要な栄養素についてそれぞれ解説していきます。
- ビタミンA
- ビタミンB群
- ビタミンC
- ビタミンD
- ビタミンE
- タンパク質
- 葉酸+ビタミンB12
- DHA EPA
- 亜鉛
- 鉄
- カルシウム
- マグネシウム
ビタミンA:胎児期の赤ちゃんの細胞分裂を助ける!
主な働きは、細胞の分化に関わり、免疫力をアップさせます。また粘膜の維持、生殖機能を維持し、視覚を正常に保ちます。
不足してしまうと、胎児の発育に影響が出てしまいます。
ビタミンAを摂取する上で、おすすめの食材は以下の通りです。
おすすめの食材 | |
ビタミンA | 牛レバー・豚レバー・鶏レバー・アンコウ肝・ワカサギ・ウナギ・アナゴ・ホタルイカ・イクラ・人参・ モロヘイヤ・カボチャ・ほうれん草・小松菜・ 春菊・ニラ・スイカ・みかん・卵黄など |
ビタミンB群:心を安定させてくれる!
脳の情報伝達に関わり、ストレスに対抗して鬱や不眠を防いでくれます。また、タンパク質・糖質・脂質の代謝に関わり、「代謝ビタミン」と呼ばれます。皮膚や粘膜の維持にも活躍します。
不足するとイライラし、集中力低下へと繋がります。不眠になったり、寝ても疲れがとれなくなります。また口内炎ができやすく、肩こりが治りにくくなります。
ビタミンB群を摂取する上で、おすすめの食材は以下の通りです。
おすすめの食材 | |
ビタミンB群 | 牛レバー・豚レバー・鶏レバー・豚ひれ赤肉・ 豚もも赤肉・鴨肉・ウナギ・カツオ・マグロ・サンマ・ 真鯛・サバ・ブリ・紅ザケ・たらこ・バナナなど |
ビタミンC:身体のサビをとり、ストレス対策に活躍!
主な働きは、活性酸素を除去して老化を防止します。またコラーゲン合成を促進し、酸化されたビタミンEを再生する働きもあります。不足すると、身体の老化が進み、肌にはシミやシワができやすくなります。ストレスに弱くなり、風邪も引きやすく、アレルギー症状もでます。体力が低下し、疲れやすくなります。
ビタミンCを摂取する上で、おすすめの食材は以下の通りです。
おすすめの食材 | |
ビタミンC | グレープフルーツ・レモン・イチゴ・キウイ・甘柿・ パプリカ・キャベツ・カリフラワー・モロヘイヤ・ ニガウリ・かぶ葉など |
ビタミンD:免疫アップ・妊娠力アップ!
主な働きは、免疫を上げ、細胞の分化誘導も促します。骨の代謝を正常に戻したり、血糖値のコントロール、癌の抑制にも働きます。
卵巣の予備能力アップ、体外受精の妊娠率アップ、多嚢胞性卵巣が改善します。
ビタミンDを摂取する上で、おすすめの食材は以下の通りです。
おすすめの食材 | |
ビタミンD | 干しシイタケ・イワシ・紅ザケ・サンマ・ウナギ・ アンコウ・シラス・きくらげなど |
ビタミンE:妊娠から出産まで、ママと赤ちゃんを強力サポート
主な働きは、ホルモンの活性化を促します。活性酸素を除去して老化を防いでくれます。血行もよくなり、冷えやむくみを改善する効果があります。
ビタミンEを不足すると、老化が進み、月経不順や不妊にも繋がります。ダルさを感じたり、冷え性や頭痛、肩こり、貧血になります。
ビタミンEには別名が「妊娠ビタミン」とも 言われます。
ビタミンEを摂取する上で、おすすめの食材は以下の通りです。
おすすめの食材 | |
ビタミンE | アーモンド・ヘーゼルナッツ・落花生・かぼちゃ・さつまいも・アボカド・赤ピーマン・ほうれん草・カニ・鮎・ ハマチ・サバ・ウナギ・銀鱈・ツナ・豆乳・キウイなど |
タンパク質:赤ちゃんの身体をつくる基本
主な働きは、皮膚・毛髪・爪・歯・骨・筋肉・内臓・血管・血液・酵素・ホルモンと身体の全てを作ります。
免疫抗体もつくり、栄養素や酵素を運ぶ役割もあります。また良い胎盤をつくるにはタンパク質とアミノ酸が重要です。
タンパク質を摂取する上で、おすすめの食材は以下の通りです。
おすすめの食材 | |
タンパク質 | 牛肉・豚肉・鶏肉・鴨肉・アジ・サワラ・マグロ赤身・サバ・カツオ・サンマ・イワシ・ブリ・ホタルイカ・エビ・卵・チーズ・大豆・枝豆・ひろこ豆・納豆・豆腐・ ヨーグルトなど |
葉酸+ビタミンB12:胎児に脳や神経をつくる!
主な働きは、胎児の脳や神経系をつくり、DNAの合成やタンパク質の合成にも関わってきます。ビタミンB12は葉酸を活性化し、貧血も防ぎ、「造血ビタミン」とも言われます。
B12が入っている葉酸サプリを選ぶことが大切です。妊娠する1~3ヶ月前から摂取しましょう。タンパク質の代謝にも必要な栄養素になります。
葉酸やビタミンB12を摂取する上で、おすすめの食材は以下の通りです。
おすすめの食材 | |
葉酸 | 牛レバー・豚レバー・鶏レバー・春菊。菜の花・枝豆・玉露・小松菜・ブロッコリー・アスパラ・ ほうれん草・イチゴなど |
ビタミンB12 | 牛レバー・豚レバー・鶏レバー・アサリ・赤貝・ほたて貝柱・サンマ・イワシ・イクラなど |
DHA EPA:知能の発達に関わる脳の栄養素!
主な働きは脳の栄養素となり、炎症も抑えてくれます。また血管障害の予防改善にもなります。不足すると、発達障害、学習力低下の原因となります。中性脂肪が増え、動脈硬化や高血圧を引き起こします。お母さんの身体にも、生まれてくる赤ちゃんの将来にもとても重要な栄養素です。
DHA EPAを摂取する上で、おすすめの食材は以下の通りです。
おすすめの食材 | |
DHA EPA | イワシ・シメサバ・サンマ・マグロ脂身・ブリ・ウナギ・タチウオ・ハマチ・銀サケ・マダイ・子持ちカレイ・ サバみそ煮缶詰・白サケ水煮缶詰・カツオフレーク缶詰 |
亜鉛:成長を促し、皮膚トラブルから守る!
主な働きは、細胞分裂を正常に行い、成長の促進をします。活性酸素を除去し、アレルギーにも対抗してくれます。皮膚を守ったり、味覚を正常にする働きもあります。
不足すると、胎児の発育が遅れます。生直機能が衰えたり、情緒不安定になることもあります。また。肌荒れ、脱毛、アトピーを引き起こします。味覚も鈍くなります。
亜鉛を摂取する上で、おすすめの食材は以下の通りです。
おすすめの食材 | |
亜鉛 | 牡蠣・ウナギ・ホタテの貝柱・サバ・煮干し・サケ・ アサリ・スルメ・牛肉・ラム肉・牛レバー・豚レバー・ 鶏レバー・コンビーフ・カマンベールチーズ・ パルメザンチーズ・アーモンドなど |
鉄:子宮環境を整える栄養素
主な働きは、赤血球の主な成分であるヘモグロビンをつくり、全身に酵素を運び、子宮内の環境を整えてくれます。
コラーゲンの合成にも関わったり、骨・皮膚・粘膜の代謝を促します。また子宮の粘膜をつくる材料にもなるので、鉄が不足すると受精卵は着床しにくくなります。
鉄を摂取する上で、おすすめの食材は以下の通りです。
おすすめの食材 | |
ヘム鉄 | 牛肉・豚肉・鶏肉・鶏レバー・鴨肉・馬肉・コンビーフ・ カツオ・マグロ・イワシ・サバなど |
非ヘム鉄 | アサリ・ほたて貝柱・ホウレン草・小松菜・ ひじき・大豆・豆腐など |
カルシウム:骨や歯をつくる!
主な働きは、骨は歯をつくります。
胎児は、成長の過程で確実にお母さんの体内からカルシウムを奪います。血液内から不足すると、お母さんの骨からカルシウムをとります。カルシウムは最も大切なミネラルになります。
マグネシウム、ビタミンDと一緒に摂取すると効果的です。
カルシウムを摂取する上で、おすすめの食材は以下の通りです。
おすすめの食材 | |
カルシウム | 小魚・海藻・牛乳、乳製品(チーズカマンベールチーズ)・根菜類・緑黄色野菜・煮干しさくらえび・干しひじき・ 切干大根・モロヘイヤ・大根の葉・小松菜・ 油揚げ・木綿豆腐・ゴマ |
マグネシウム:酵素の働きを助けてくれる!
主な働きは、カルシウムやリンとともに、骨や歯をつくります。カルシウムの吸収に必要不可欠なミネラル成分です。
また、体内酵素の働きや血液循環の正常化に関係します。不足すると、骨粗鬆症、神経疾患、精神疾患、不整脈、心疾患、筋肉収縮異常などが起こります。
マグネシウムを摂取する上で、おすすめの食材は以下の通りです。
おすすめの食材 | |
マグネシウム | 干しひじき・昆布・ピュアココア・わかめ・ごま・のり・アーモンド・大豆・さくらえび・イワシ・アサリ・ いくら・ハマグリ・カキ・金目鯛など |
まとめ
妊娠中の食事は、胎児の成長や発育に不可欠であり、お母さんの健康もサポートします。
健康な食事だけでなく、適度な運動やストレス管理、良質な睡眠、そして医師の指導の下でのサプリメントの摂取も大切です。
食事を通じてバランスの取れた栄養摂取を心がけることで、健康な赤ちゃんを授かる可能性が高まります。
これから妊活をする上で、今回ご紹介した栄養素を積極的に摂取し、健康的な妊活を目指しましょう。